欧州からのメール送信物語:    スウェーデン編 

 

前回の英国遠征の経験を生かして今回はHotmailのアドレス帳をあらかじめ作り
何度か英語バージョンで送信・受信の練習もして
あとは、インターネットサービスを探すだけの体制で臨みました。

関空からの出発が1時間遅れたこともあって、ストックホルム行きに乗り継ぎのオランダのスキポール空港に 到着直前に
降り口付近に移動させられ、スチュワーデスさんの 「Good Luck!」に背中をおされて、飛び出しました。
スキポール空港は広いのなんのって。走る!走る!
なんとかストックホルム行きの便に間に合ったのですが、搭乗ゲートで
「荷物はきてないよ。 荷物を待つなら、次の便は2時間後だけど待つ?」ときかれました。
2時間後に荷物が届く保証はないので、先に行くことにしたのですが
搭乗したら私たちの座席はすでに他の人が確保していて
他の座席をあてがわれました。ストックホルムでホテルに荷物を送ってもらうように手配をして
手荷物だけでホテルにむかいました。
前回の英国遠征のとき、帰国時に荷物が到着してなくて航空会社持ちで送ってもらったとき、帰りの便ならいいけど
行きに荷物が来ないといやだなぁって思っていたら、その通りになってしまいました。
どんなことでも、ネガティブなイメージは絶対持たない方がよさそうです。


ストックホルムからバスで3時間ほど移動したエンジェルタフタの 宿舎の回りは
海と森しか見えない何もないところでした。
シャワーもトイレも共同だしフロントと思われる部屋にはいつも鍵がかかって
人の気配がないのでインターネットサービスは諦めてました。
売店で水を買おうと思って人の気配のする台所に入っていったら キッチンのすぐわきに パソコンを発見しました 。
聞いたらつかわせてくれるということなんでお願いしました。
たちあげは、今お料理してるあんちゃんしかできないので、 彼の手が空くまで待ってて欲しいということでした。
パソコンの前に座って待ってたら、ツルリン頭にバンダナ巻いたビヤ樽体型で
たくましい二の腕に入れ墨した 、片耳ピアスのお肌すべすべゆでたまごの
巨大なシェフがニコニコとやってきました。 そうか北欧はヴァイキングの国なのよね。
黒いアイパッチして横縞Tシャツ着たら「海賊」そのまんまです。
外見とはかけはなれた優しい物腰でHotmailまで立ち上げてくれて、 また、キッチンにもどっていきました。

画面表示もキーボードもスウェーデン語でした。 英語で練習しておいてよかったでした。
読めないけど位置が同じなので、勘でなんとかなります。
ただHotmailはインターネットに接続されてないと機能してくれません。
Fax・電話とすべての回線が共通なので電話が鳴るたびにインターネットの 回線がとぎれてしまい、
そのたびに書いたものがどっか行ってしまって なかなか思うようにはかどりません。
でもなんとか第一回の送信には成功して “いくらですか?”“わしゃしらんでぇ”で無料送信でした。
今後オリンピックを含むあらいる世界大会ではスウェーデンを応援しようと 堅く心に決めました。

今回の学会はノーベル財団がスポンサーで、スウェーデン国内の大学生達も数多く参加していて
何もないところでの、缶詰合宿 状態だったので、彼らのライフスタイルなどにも触れることができました。
驚いたのは、木の棒を地面に立てて、それをボールのようなもので狙って倒すという
とても簡単で素朴ななゲームを 休み時間にみんなで楽しんでいたことです。
私は遠くから見ていただけなので、細かいルールはわからなかったのですが
いい大人が、本当に楽しそうに遊んでいるのです。やっぱりこれも
この自然が育んだ産物なのかなぁなんて思いました。
もちろん、バスに乗って、近い盛り場に遊びにいったりもしていました。
学生さんの中で、私が男性部門No.1の称号をつけたベンアフレックくん似の男の子が
だんとつ女性部門のNo.1のオリビアハッセーさん似の 女の子を絶対好きよ。と思っていたら
お二人はご夫婦で、このぉ!しゃあわせものぉ!でした。

ストックホルムに戻ってからインターネット・カフェを発見したのですが
20台ぐらいあってもすべてふさがってて、待ってる人もたくさんいる状態なので 諦めました。
空港でもみつけましたが マウスがなくてとても操作がやりにくかったので、これもあきらめました。
文字が読めないというのはなかなかたいへんで、本屋さんだと思って 入ったら図書館だったり、
女子トイレだと思ったら男子トイレだったり
インターネット・カフェだと思ったら旅行社や銀行だったりします。

北欧のデザインは雄大な自然に育まれたセンスから生まれてくる
シンプルで ナチュラルなフォルムの美しさに定評がありますが
本当にそのとおりでした。 とっても納得です。
ノーベル賞受賞者の晩餐会に使われる「ノーベル」という 食器セットには大うけしました。
普通のお店で市販もされてました。

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